【筋トレ科学】“伸び悩み”を抜ける3原則――セット間休憩/テンポ/種目順序のゴールデンルール

目次

先に結論

  • 休憩は基本“60–120秒”>60秒のインターバルは筋肥大で小さな有利(ベイジアン・メタ解析)。重いメイン種目は2–3分まで伸ばしても◎。Frontiers+1
  • **テンポは“速く上げて・ゆっくり下ろす”**が基本。上げ1秒/下ろし2–4秒を目安。パワー狙いは全体を短めに。PMC+2PubMed+2
  • 種目順序は“伸ばしたい種目を最初に”。セッションの序盤に置いた筋・種目ほど強く・太くなりやすいPMC+1

原則①:セット間休憩――“短すぎず、長すぎず”が最強

なぜ?(エビデンス)

  • ベイジアン・メタ解析(2024)>60秒の休憩で筋肥大に小さな利点。失速せず総ボリュームを稼げるのが理由と解釈。Frontiers
  • RCT(2016)3分休憩>1分休憩筋力・筋肥大とも上回る(若年・経験者)。重いコンパウンドは長めの休憩が吉。PubMed+1

どう使う?(実務テンプレ)

  • コンパウンド(SQ/BP/DL/ROWなど)2–3分
  • アイソレーション(カール/レッグエクステンション等)60–90秒
  • 息が上がって1セット目と同等のレップ/重量が出ないなら、+30–60秒足すだけでOK。PubMed

原則②:リフティング・テンポ――“上げ速く×下ろし丁寧”

なぜ?(エビデンス)

  • レビュー(2021):テンポは強度や目的に合わせて調整。**速い求心性(上げ)**はパワー向上に寄与、コントロールした遠心性(下ろし)は張力×時間を確保しやすい。PMC+1
  • メタ解析(2015)0.5–8秒/repの範囲なら筋肥大は概ね同等(条件がそろえば)。ただし極端に遅いと扱える重量が落ちやすい。PubMed

どう使う?(目的別テンプレ)

  • 筋肥大メイン上げ1–2秒/下ろし2–4秒(反動は最小に、可動域フル)PMC
  • 最大筋力メイン上げ“できるだけ速く”/下ろし2–3秒(高重量で神経ドライブ確保)PMC
  • パワー系(ジャンプ・投擲)全体を短め(上げ速く/下ろしも1–2秒)でバー速度を最優先。Frontiers

コツ:**「上げは速く、下ろしは丁寧」**を口グセに。扱える重量とフォームを両立できる“ちょいゆっくり”がちょうどいい。


原則③:種目順序――“勝たせたい筋を先頭に”

なぜ?(エビデンス)

  • 12週間RCT(未経験者)最初に行った種目筋力が最も伸び、筋厚も序盤に刺激を与えた筋が優位PMC
  • 総説(2012)順序は慢性適応に影響。原則は**「重要種目を最初に」。大筋群→小筋群が一般的だが、“狙いの筋を先頭”**が優先。PubMed

どう組む?(現場の並べ方)

  • 例)胸を伸ばしたい → ベンチプレスを1種目目、その後に補助(インクライン/フライ等)
  • 例)脚を伸ばしたい → スクワット系を1種目目、続いてヒップヒンジ/単関節
  • 時間がない日は、**最重要1種目だけでも先頭で“質高く”**やればOK。PubMed

3原則を“ひとまとめ”にした実戦プラン(保存版)

  • 週3–4回/各45–75分
  • 各部位 2–4種目 × 2–4セット × 6–15回(RIR 1–3)
  • 順序:狙いの種目を最初に
  • 休憩:コンパウンド2–3分/アイソレーション60–90秒
  • テンポ上げ1–2秒/下ろし2–4秒(パワー日は短め)
  • 目標:前回から**+1レップ** or +1.25kgのどちらかを毎回どこかで更新

まとめ

  • 休憩は>60秒を基準、重い種目は2–3分で“毎セットの質”を守る。Frontiers+1
  • テンポは“速く上げて、ゆっくり下ろす”で張力×時間を確保。極端なスローは避ける。PMC+1
  • 順序は“最優先を先頭に”。今日いちばん伸ばしたい筋・種目から始める。PMC+1

References(English, with links)

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