【筋トレ科学】脂肪を落としながら筋肉を増やす「リコンプ」は現実的?――今日からできる3本柱

目次

先に結論

  • できる人:筋トレ初心者/体脂肪が高めの人は達成しやすい。上級者でも**“筋量を守りつつ脂肪だけ落とす”**は十分現実的。
  • やり方の柱は3つ:
    全身法(フルボディ)で“毎回ぜんぶ”に軽く刺激
    ② カロリー赤字は控えめ(目安:~500 kcal/日まで
    )、たんぱく多め
    睡眠を削らない(削ると脂肪が落ちにくく、筋肉が落ちやすい
    これらはメタ解析・RCTで裏どり済みです。PubMed+3PubMed+3PMC+3

リコンプの科学:何がわかっている?

  • 体脂肪を落としながら筋量を増やす(または維持する)現象=ボディ・リコンポジション初心者や体脂肪が高い人ほど成功しやすい一方、上級者は難度が上がる――という整理が、総説・レビューでも主流です。PMC+1
  • 現実解は「筋量を守りながら脂肪だけ落とす」。そのカギがトレ(刺激の入り方)×食事(赤字の深さ&たんぱく)×睡眠の三位一体です。PubMed

実践①:トレは「全身法」が基本(分割より脂肪が落ちやすい)

  • フルボディ(全身法)>スプリット(分割法)よく鍛えた男性を対象にした最新RCTでは、全身法の方が全身・部位別の体脂肪の減少が大きいと報告。減量期・リコンプ狙いに相性がよい。PMC
  • そもそも筋トレ単体だと“合成↑・分解↓”で回転は上がるが、栄養なしではネット(純合成)はプラスになりにくいトレでスイッチを入れ、食事で仕上げるが基本設計。PubMed+1

これだけやればOK(テンプレ)

  • 週3〜4回、全身で“メイン1種目+補助2〜3種”
  • 各種目2–4セット×6–15回RIR 1–3(追い込みすぎない)
  • フォーム最優先。前回+1レップ or +1.25kgを狙う

実践②:カロリーは“浅く赤字”、たんぱくは“やや多め”

赤字はどのくらい?

  • メタ解析のメタ回帰では、赤字が大きいほど筋量の伸びが止まりおおむね「~500 kcal/日」の赤字で筋量増が止まると推定。
    長期間の深い赤字はNG。筋量を守りたいなら**~500 kcal/日まで**が現実解。PubMed
  • 体重の落とし方は週あたり0.5–1.0%が推奨レンジ。速く落とすほど筋量を失いやすいデータも。上級者や既に絞れている人ほど下限寄りで。PMC+1

たんぱくはどのくらい?

  • 減量+筋トレ中は、古典的総説の結論:2.3–3.1 g/kg “除脂肪体重”/日が目安(※体脂肪が多い人は体重×~2.0 g/日でも実用上OK)。PubMed
  • 食事は3–5回に分け、1回0.4–0.55 g/kg体重を目安に均等配分。トレ前後はどちらかでOK(合計が肝心)。PMC

実践③:睡眠を削ると“脂肪が落ちにくく、筋肉が落ちやすい”

  • 同じダイエットでも、8.5時間睡眠>5.5時間睡眠で**「落ちた分の“脂肪の割合”が約2倍」、逆に筋肉の減少は大きくなる**――という臨床研究。寝不足はリコンプの敵。PMC
  • 徹夜×1晩でも筋タンパク合成は約18%低下。赤字を浅くしても、寝不足だけで“もったいない”結果に。まず寝るが最強のサプリです。PubMed

今日からできる睡眠ルール(超シンプル)

  • 目標7–8時間(無理なら昼寝20分で補助)
  • 就寝90分前からスマホ/PCオフ
  • 起床直後に朝日+水分

よくある落とし穴(回避メモ)

  • 赤字を深くしすぎ:速く落としても、脂肪<筋肉で目減りしがち(~500 kcal/日目安)。PubMed
  • 分割法だけで回す:減量期は“刺激の空白日”ができやすい。全身法をベースに。PMC
  • たんぱく不足合計量×配分の両輪で。PubMed+1
  • 睡眠軽視脂肪が落ちにくく、筋が落ちやすい方向に傾く。PMC

まとめ

  • リコンプは**“誰でも簡単”ではないが、全身法×浅い赤字×十分なたんぱく×睡眠で成功確率は一気に上がる**。
  • 上級者は**“筋量を守って脂肪だけ落とす”**を現実目標に、赤字深掘りを避けて期間を伸ばすのがコツ。PubMed

参考文献(English, with links)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次