【筋トレ科学】“スマホが筋力を落とす”は本当——セット間のNG行動と正しい休憩の使い方

目次

先に結論(ここだけ)

  • セット間にスマホ(SNS)をいじると、筋パフォーマンスが下がる。 2021年・パライバ連邦大学ランダム化クロスオーバー試験では、30分のSNS使用だけでメンタル疲労↑→その後のレジスタンストレの“ボリュームロード”が有意に低下。RPE/乳酸は同じでも“出力だけ落ちる”のが厄介です。PubMed
  • 仕組みは注意資源の枯渇(メンタル疲労)神経系の興奮=筋力の中核だから、脳の疲れそのままレップと重量の落ちに直結します。
  • 対策はシンプル:「スマホ断ち」+「タイマー固定」+「イメトレ/呼吸」。これだけでその日の総ボリュームを守れる長期の肥大効率も守れる

メイン研究をかみ砕き解説(Paraíba Univ., 2021)

被験者:レジスタンストレ経験のある男女16名。
条件:①30分SNS(Instagram等)使用 ②ドキュメンタリー視聴(対照)
その後:**ハーフ・バックスクワット(80% of 15RM×3セット、セット間3分)**を実施し、ボリュームロードや機械変数を比較。
結果

  • SNS群=メンタル疲労↑、ボリュームロード↓(有意)
  • RPE/モチベ/乳酸/バーベロシティ差なし。=自覚はないのに“仕事量だけが落ちる”PubMed

ポイント:筋肥大の最重要ドライバーは「ボリューム(重量×回数×セット)」。その日の合計仕事量が削られる=長期の肥大にも不利という話です。PubMed


なぜ落ちる?(超シンプル図解)

  • スマホ(SNS) → 通知・映像・スクロール=高刺激の連続
    前頭葉の注意資源を消費(=メンタル疲労
    運動単位の動員が鈍る集中が散る
    同じRPEでも“出力・レップ数が減る”(=ボリュームロード↓)。PubMed

今日からの運用(即コピペOK)

セット間は「3つだけ」

  1. スマホ断ち機内モードor通知OFF。どうしても曲を変えるならインターバルの最初5秒だけ
  2. タイマー固定60–180秒(種目強度で調整)。残り10秒で目を閉じて呼吸(鼻3秒吸う→口3秒吐く×3)。
  3. イメトレ10–20秒一人称視点次セットの挙上→ロックアウト→呼吸まで“頭のカメラ”で再生。

これだけで注意が戻る→神経系の出力が立ち上がるので、**同じRPEで“レップが戻る”**のが体感できます。

休憩時間の目安(迷ったらこれ)

  • 高重量(3–6回域)120–180秒
  • 中重量(6–12回域)60–120秒
  • パンプ狙い(12回以上)45–90秒
    毎セットの質>スマホの快適さ」で判断。

セット前にやると効く“小ワーク”

  • グリップ再確認(手幅・足の設置・肩甲骨)→バーベロの軌道を2回空でなぞる目線固定
  • 音量を上げるより呼吸を整える”が先(交感神経の暴走を抑え、雑念を切る)。

よくある質問(30秒で)

Q. セット間の動画視聴は?
A. SNS同様に注意を持っていかれるので非推奨。BGMはOK、映像はNGが基本。PubMed

Q. 自覚がないのに落ちるの?
A. その通りRPEや乳酸は変わらずでも、ボリュームロードだけ下がるのがこの研究の肝。だから**“気づかない失速”を防ぐ仕組み化**が要。PubMed

Q. どのくらい影響する?
A. 研究では有意な低下体感より大きい)。「1–2レップ消える」「合計セットの終盤で失速」が現実の起こり方です。PubMed


まとめ(保存版チェックリスト)

  • スマホ=OFFインターバル=オン(タイマー・呼吸・イメトレ)。
  • 休憩は60–180秒:強度に合わせて固定。
  • “ボリュームを守る”=長期の肥大を守る。 まずは今日の合計仕事量を落とさない。

References(English, with links)

  • Gantois P, et al. Mental Fatigue From Smartphone Use Reduces Volume-Load in Resistance Training: A Randomized, Single-Blinded Cross-Over Study. Percept Mot Skills. 2021;128(4):1640–1659. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34000894/ PubMed
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